映画『ラブストーリー』制作会社、裁判所にグンソク主演『ラブレイン』放映禁止の仮処分申請
韓国映画『ラブストーリー(原題『クラシック』)』の製作会社である(株)エッグフィルムは、5月31日付けでドラマ製作会社ユンスカラーと韓国放送公社、KBSメディア株式会社を相手に、KBS 2TVで放送されたドラマ『ラブレイン』(ユン・ソクホ演出 / チャン・グンソク、ユナ主演 / 2012年3月26日~5月29日放映)の放映禁止および著作物処分禁止などの仮処分申請をソウル中央地方裁判所に提出したことを明らかにした。
映画『ラブストーリー』、『オールドボーイ』などを製作した(株)エッグフィルムの法務法人側は、「ドラマ『ラブレイン』が映画『ラブストーリー』の具体的なあらすじや事件の展開過程、登場人物間の相互関係だけでなく、登場人物の内面を表現し、後に起こる事件の展開を導いて行く上で重要となるシーンやエピソードなどを無断で使用し、『ラブストーリー』の著作権を深刻に侵害したと判断し、5月16日に内容証明を通じてドラマ製作会社および関連放送局に著作権侵害行為の中断を要求したが、合意には至らず、ソウル中央地方裁判所に仮処分申請をすることになった」と、今後強固な対応方針に出ることを明らかにした。
また、同法務法人側は著作権侵害行為と思われる部分について、「友人との友情のために愛する女性と別れなければならなかった男性主人公と、彼を切なく想う女性主人公の過去のストーリーと重ねながら、現在その2人の子どもたちが、自分たちの親が果たせなかった愛を完成していくというあらすじが映画と同一。ドラマの主な展開と構成が非常に似ており、特に、前後の状況は異なるが、類似の演出シーンのカットが頻繁に出てくる」と、具体的に項目別に指摘。全体的に似たストーリー構造と頻繁に登場する類似シーン、加えて男女キャラクター間の状況をすり替えただけの類似の人物構造などは、明白で深刻な著作権侵害にあたると伝えた。
最後に同映画製作会社の関係者は、「アイディアとして大まかなあらすじを借用するにとどまるならともかく、独創的な表現として保護されなければならない具体的なあらすじと事件展開および主要登場人物の性格と相互関係など、著作物を無責任に侵害する行為は、韓流ブームに乗って世界にコンテンツを輸出する韓国の立場に深刻な国家的損失をもたらし得ると考えている。今回のことを契機に、韓国内で頻繁に是非が論じられている著作権保護の良い先例となることを願う」と伝えた。
実際、ドラマ『ラブレイン』の放送時、インターネットでは2つの作品を一緒に取り上げ、類似性を指摘する文が多く上がっており、『ラブレイン』が『ラブストーリー』をモチーフにしたものだと思われていた。
『ラブレイン』の演出者であるユン・ソクホ監督は、『秋の童話: 2000年製作』、『冬のソナタ: 2002年製作』などを製作し、日本などに韓流ドラマブームを導いた当事者だ。また、『ラブレイン』は著作権侵害が特に問題となっているドラマ導入部の1970年代シーンを制作中に日本に事前販売され、早くから日本放映が決まっており、韓国内だけではなく日本でも大きな論議を呼ぶと予想される。(翻訳:中川)
※この記事は재경일보(財経日報)提供の記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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