『僕より少し高い所に君がいるだけ』を捧げ、客席は涙の海
「愛する人に先立たれる事が、何よりも辛い」、「そばにいる人をもっと愛さなければ」

　14日夜7時、ソウル上岩（サンアム） ヌリクム スクエア ビルディングで開かれた『ワンコンサート』で、国民歌手シン・スンフンが故パク・ヨンハに歌を捧げ、注目を浴びた。25日夜12時Mnetで放送。

　音楽チャンネルMnetが開始する、新概念音楽コンサート番組『ワンコンサート』の第一走者であるシン・スンフンは、会場に集まった300人余りの観客に故パク・ヨンハとの特別な縁について語った。彼は「パク・ヨンハとは本当の兄弟のような関係だった」と言いながら、「僕が長男、俳優キム・ミンジョンが二男、パク・ヨンハが三男、カンタが末っ子で、四人で兄弟のように過ごした」と明かし、涙を浮かべた。この日の公演では、故パク・ヨンハが生前、日本で公演中のシン・スンフンの元を訪れ花束を渡しながら明るく笑う姿が映像で公開され、観客の目頭を熱くさせた。

　この日シン・スンフンは故パク・ヨンハに、彼の代表曲の中から『僕より少し高い所に君がいるだけ』を捧げたいと伝え、この曲にまつわるもう一つのエピソードを語った。この曲を自身で作詞・作曲したシン・スンフンは、「大切な人の死を通して感じた悲しい感情を、この曲に込めたかった」と打ち明けた。彼は、孫である自分をとても可愛がってくれた祖母が他界した時の悲しみと、男性デュオDEUX（デュース）のメンバー故キム・ソンジェを事故で亡くした悲しみを歌で表現したと説明した。

　彼は「愛する人に先立たれる事が、何よりも辛い」と言いながら、「この時の悲しみをきっかけに、これからはそばにいる人をもっと愛さなければと心に決めた」と語った。シン・スンフンはこの日、自身との特別な縁で会場に集まった300人の観客達に「皆さん、愛しています」と、心の底からの感謝を伝えた。

　エピソードに続いてシン・スンフンが歌った『僕より少し高い所に君がいるだけ』に、客席は涙の海と化した。歌にまつわるエピソードに触れて、シン・スンフンの歌声がより一層切なく響いたのだろう。この日の『ワンコンサート』は、シン・スンフンの代表曲の中から彼の知人・ファン達との特別な想いが込められた歌の数々で埋め尽くされた。シン・スンフンは歌を歌う前に、一曲一曲に込められた大切な想いを伝え、観客の心を幾度となく響かせた。

　『ワンコンサート』の演出を手掛けたMnetシン・チョンジPDは、「『ワンコンサート』は一般のコンサートと言うよりは、シン・スンフンと大切な縁を持つ人の為の特別な公演」としながら、「今回の放送がファンにとって、歌手シン・スンフンを越えて、シン・スンフンという1人の人間についてより深く知ることができる機会になるだろう」と、放送に対する期待感を高めた。

　Mnet『ワンコンサート』は、7月から毎月1回、TVではなかなか見る事が出来なかった伝説的ミュージシャンがショー・ホストに扮し、直接招待状を送って観客を招き、彼らとの大切ないきさつを、音楽とトークで紹介していく番組だ。

　バラードの帝王シン・スンフンが、故パク・ヨンハのために『僕より少し高い所に君がいるだけ』を歌った感動の瞬間は、25日夜12時、Mnetで見る事ができる。（翻訳：金敬淑）